photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

34日ぶりの神戸帰港

  • 緯度:N 34度 41分
  • 経度:E 135度 11分
  • 天気:晴れ
  • 気温:8.0 度
  • 速力:15.5
  • 海域:-
  • 寄港地:神戸

早起きしてデスクワークに勤しんでいると、窓の外がうっすらと色づき始めていることに気づき、カメラを手にオープンデッキへ。久しぶりに味わう頬を刺すような冷たい空気に、ぼんやりとしていた「帰国」の現実味が急にクリアになっていくのを感じました。しばらくすると透き通った朝の光に照らされて、神戸ベイエリアの街並みが前方に姿を現しました。

予定より1時間近く早まり、朝8時過ぎに「飛鳥Ⅱ」は神戸港 中突堤旅客ターミナルに着岸。神戸で下船されるみなさま、長旅お疲れ様でした!日常へと戻っていくお客様の後ろ姿に、つい重ねてしまうのは、あと1日に迫った自身の旅の終わり。午後になり、いつの間にか東に影が伸びた風景を眺めながら、本船は13時45分に横浜港へ向けて出港しました。

明日の下船に向けて荷造りを進める手を一時止めて、アスカオーケストラのバンドショーを鑑賞しようとギャラクシーラウンジへ。『Blues March』から、極上のバラード『Misty』、そしてマイルス・デイヴィスの名曲などを散りばめ、アンコールは『Cold Duck Time』。最終夜の湿っぽさを吹き飛ばすように手拍子を誘う熱演に、心がふっと軽くなるようでした。

永島 岳志

著者紹介/永島 岳志

1980年、埼玉県生まれ。石川県金沢市在住。
システム会社勤務後、アジア放浪を経て写真雑誌の編集者へ転身。その後、ユーラシア〜アフリカ大陸のバックパッカー周遊、北米大陸自転車横断を経て帰国。2014年からはフリーランスとして編集業とともにカメラマンとしても活動する。
2018・2019・2025年に「飛鳥Ⅱ」の海外クルーズにてフォトエッセイ&写真教室を担当。