photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

2024/6/17(月)

ふるさと日本を感じる演目

  • 緯度:N 14度 8分
  • 経度:W 94度 53分
  • 天気:曇り
  • 気温:27.8 度
  • 速力:14.9 ノット
  • 海域:太平洋
  • 寄港地:終日航海日

プンタレナス、プエルトケッツァルと中米の2つの寄港地を経て、きょうから中8日の日程でカナダのバンクーバーへと北上します。左舷側のはるか彼方にふるさとの日本があるはずですが、無論、見える距離ではありません。それでも船内では日本が恋しくなってきた頃に合わせて「和の演目」があるもので、きょうはそんなふたつを紹介したいと思います。

まずはハリウッドシアターで開催された瀧川鯉橋(りきょう)師匠の「お昼の落語会」。落語は今航前半以来の久しぶり。思う存分笑いたい!と楽しみにしてきたお客様で会場はいっぱいでした。ここのところの曇りがちな天気と絡めた梅雨の話題に始まり、ユーモアたっぷりの古典落語『粗忽(そこつ)の釘』で大いに笑わせてくれました(写真左下)。

そして夜のギャラクシーラウンジに登場したのは、箏曲家の黒澤有美さん。2002年からニューヨークに拠点を移して活躍中の黒澤さんだけに装いは洋服にハイヒール、パフォーマンスも実に斬新です。オリジナル曲やビバルディの『四季』、八橋検校(けんぎょう)『六段の調べ』などを、平易な解説とともに美しく澄んだ音色で聴かせてくれました。

20240617-02
20240617-03
高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。
2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。