Person 07

  • 檜森 拓実
  • Person 07

    アシスタントハウスキーピングマネージャー
    ※現在は陸上勤務

    檜森 拓実

    Takumi Himori

クルーズ文化の未来を担う
気概と挑戦心

飛鳥の圧倒的な姿に、
船乗りになることを決意。

子どもの頃から船と海が好きで、船乗りになることが夢でした。そんな私がはじめて飛鳥を見かけたのは、2011年。東日本大震災後はじめて、山口県の岩国港に飛鳥Ⅱが寄港した時のことです。当時高校生だった私は「なんて大きく、きれいな船なのだろう」と感動し、「絶対に船乗りになろう」と決心を固めたことを覚えています。その後、縁あって郵船クルーズに入社することができました。現在は客室係として、客室や共用スペースの清掃・維持管理・演出を担当しています。客室係とは言っても、クルー専用スペースやランドリールームの管理も行い、船内のほとんどの空間を担当するため、他部署との連携も密になります。例えば最近、ルームサービスメニューがリニューアルしたのですが、できるだけ良い状態で料理を召し上がっていただくため、厨房と連携して「温かいまま」「乾燥させず」にお届けできるよう何度も検証を重ねました。お客様に充実した時間をお過ごしいただくため、環境整備には常に全力で取り組んでいます。

海洋動物との出会い写真

海洋動物との出会い

鳴り響く出港の汽笛に、
運航の喜びを噛み締める。

2020年に飛鳥はシンガポールでリニューアル工事を行いましたが、時を同じくしてコロナ禍に突入。改装後の姿をお披露目できないまま、長期休業を余儀なくされました。その後ようやくクルーズが再開でき、出港の汽笛が鳴り響いた瞬間は、今も忘れられません。いろんな想いが込み上げ、心が熱くなりました。現在も航行の度に「やはりこうでなくては」と嬉しく思っています。 これまでの経験で思い出深いのは、2019年のハワイ・アラスカクルーズです。アラスカで巨大な氷河や数多くの海洋生物を見ることができ、地球の偉大さを強く感じました。また、アラスカの港がクルーズ船向けによく整備されていて、クルーズ先進国の姿を勉強することもできました。日本において好きな景色は、伊豆諸島です。特徴的な島々の形を眺めるのが愉しく、晴れた日の伊豆諸島クルーズはとても爽やかでおすすめです。学生自体はヨットサークルに所属していたのですが、当時時間をかけて巡った思い出深い海域でもあり、ヨットとはまた違う、飛鳥Ⅱならではの景色を堪能できることが感慨深いです。

業務中の写真

飛鳥クルーズの未来のため、
自由に学び続ける。

私にとっての一番の励みは、お客さまにいただく笑顔や言葉です。「極楽だった」「ずっと乗っていたい」などの言葉をいただくと、次のクルーズへの意欲が増し、ワクワクが止まりません。また、私の原点には「船が好き」という想いがあり、構造や設備にもとても興味があります。2025年に就航予定の新造客船は、環境に配慮した最新鋭の客船として、設備にもさまざまな工夫がなされる予定です。私自身がその全容をしっかり把握し、お客様に信頼いただけるご案内ができるよう、今から勉強を重ねていかなければと決意を新たにしています。 そして未来を考える上で、飛鳥クルーズらしい魅力はそのままに、外国客船の良いところをもっと取り入れていきたいと考えています。新造客船はドイツで建造予定ですが、これもヨーロッパのクルーズ思想を学ぶチャンスです。個人的な印象ですが、ヨーロッパのクルーズ文化はより華やかで賑やか。一方飛鳥クルーズは大浴場などの珍しい施設を備え、日本人のお客様が過ごしやすい柔らかな魅力が存在します。外国客船の楽しませ方やデザインセンスを学びつつ、一人ひとりのクルーが日本のクルーズ文化を担う覚悟を持って、飛鳥クルーズを飛躍させていきたいです。