雑誌「CRUISE」 2019年8月号掲載-飛鳥Ⅱ特集ページ- 

飛鳥Ⅱ 2泊3日の春彩クルーズ 私たちがA-styleを選んだ理由
週末を利用して2泊3日のショートクルーズへ。飛鳥Ⅱでも人気のA-styleに乗船した。どこにも寄港しない横浜発着の船旅は、グルメとアクティビティー、そして音楽と盛りだくさんで、春色に彩られた演出も乗客を楽しませてくれた。
写真 = 山本会里  文 = 高橋麻紀子
洋上だけで過ごす3日間。デッキでグラスを傾ける人も

さまざまなテーブルを彩る春色・桜色に心も踊る

春本番の4月12日金曜日からの2泊3日のショートクルーズ「A-styleクルーズ~春彩~」に乗船した。その日、横浜大さん橋は少し曇っていて、春にしては肌寒く、せっかくの船旅なのに、と少し心配になったが、乗船してみればそんな気分はどこかに飛んで行ってしまった。週末を船上で過ごそうとワクワクと期待に満ちた乗客の気分があふれていたのもあるが、何しろ「春彩」と名前がついているクルーズである。出航前に船内を歩けば、あちらこちらで春の雰囲気を感じる装飾がしてある。

そしてその夜のダイニングルームは、席に案内されて驚いた。テーブルの上はまさしく春らんまんというコーディネート。桜柄のショープレートに、桜がプリントされたメニュー。これがダイニングの全てのテーブルを飾られているところは、桜が満開になっているかのようであった。栃木県にあるココ・ファーム・ワイナリーの「さくらろぜ」も用意されており、桜尽くしというテーブルに、これをオーダーしている乗客も多かった。もちろんディナーの内容も旬の食材を使った春色メニュー。健康に配慮したスーパーフードを用いるなど、体の内側からもきれいになれるメニューで、食後も程よい満腹感。女性にとっては特にうれしいフレンチのコースであった。

そして夜は思い思いの過ごし方を。定番の社交ダンスもにぎわっていたが、クラブ・スターズで行われていた「懐メロディスコin Stars」をのぞいてみたら、70年代、80年代の懐かしい曲で、フロアは踊る人でいっぱい。つかの間の船上ディスコは熱気にあふれていた。

翌朝目覚めると船は駿河湾に到着していた。昨日の曇り空はどこかへ行ってしまい、雲ひとつない快晴。早朝から船の真正面に雄大な富士山を眺めることができた。ビスタラウンジには、洋上から見る富士山を眺めようと、モーニングコーヒーを楽しむ人が多かった。空いている席が少ないほどにぎわっていたうえに、私たちを歓迎するかのように、イルカの群れも出迎えてくれた。

ハーバリウム

船内の講座のひとつに、春のハーバリウム制作も

さくらラテ

流行の甘酒を使った「さくらラテ」もカフェに登場

今日は終日航海ということで、船内新聞で予定をチェックしてアクティビティーを楽しむ人がたくさんいた。いくつか教室をのぞくと、予約制のハーバリウムアレンジ教室は2回とも満席。ハーバリウムとは美しい花や緑を瓶の中でオイル漬けにするもので、もともと植物標本のことだそう。このハーバリウムはやってみると、なかなか配置が思い通りにいかない。なので、出来上がりはそれぞれ個性が出て、自分だけのオリジナルボトルができるというわけだ。会場で熱心に制作に励む高嶋ご夫妻は「前回のクルーズでもこの講座に参加したのですが、とても楽しかったので、今回も挑戦してみようと思って参加しました」とのこと。前回の作品の写真も見せてくださったが、その時はクリスマスをイメージしたもので、季節に応じたアレンジが楽しめるのもハーバリウムの魅力らしい。

ランチ

ハーバリウム作りに参加していた、乗船10回目の高嶋一勝・有里さんご夫妻

ハーバリウムの材料

ハーバリウムの材料。作る人の個性でオリジナルになる

2日目のランチ

2日目のランチには春らしい、ちらし寿司が。色とりどりの食材を使い、華やかだ

テーブルセッティング

初日のディナーはテーブルセッティングもメニューも春色コーディネート

次にワインセミナーへ。今夜のスペシャルディナーはイタリアンということもあり、「魅惑のイタリアワイン」がテーマ。産地や料理との合わせ方の話などの後は、お待ちかねのテイスティングタイム。ただテイスティングするのではなく、テイスティングの方法も伝授されるので、とてもためになる上に、ワインの味わい方の奥深さを知るいい機会になった。赤、白、ロゼと3種類をそれぞれに合ったワイングラスで試飲できるのは、なんてぜいたくなことなのだろうか。参加費無料もうれしい限りだ。昼ワインでほろ酔い気分になり、知識を得るだけでなく、リラックスしたひと時になった。

その後はお天気も良いのでプールサイドの椅子にごろりと横になり日光浴を。天気の良さに誘われて、泳ぐ人やジャクジーを楽しむ人もいて、まさに皆さん思い思いの午後を過ごしているよう。そして、日没後は、クルーズのメインイベントの始まりだ。

ワインセミナー

「フォーシーズン・ダイニングルーム」で開催されたワインセミナーは満席となる大盛況

ワインセミナーで試飲したイタリアの赤・白・ロゼのワインは夜のディナーでも登場

2日目は食も音楽もスペシャルな夜を楽しむ

まずはボサノバで有名な小野リサさんのスペシャルライブへ。ボサノバの定番『イパネマの娘』からスタート。横浜発着なので『ブルー・ライト・ヨコハマ』という懐メロも選曲されるなど、まさにクルーズならではのスペシャルライブ。上質な音楽をたっぷりと楽しんだ。

おなかが空いたところで「アクアパッツァ」の日髙良実シェフによるスペシャルディナーへ。「クルーズは大勢のお客さまに喜んでいただけるように、野菜や魚を多めに使っています。修行していたイタリアでは、その土地の旬の素材をシンプルに生かすのがイタリア料理だと感じました。だから日本では日本の旬の食材を使うことを大事にしてきたんです」と日髙シェフ。また店名にもなっている名物料理「アクアパッツァ」も欠かすことができない料理だ。大鍋の料理ですが、飛鳥では包み焼きにして一人前ずつお出しする工夫をしました。つまりこれは飛鳥流アクアパッツァなのです」。

素材の持ち味をシンプルな調理法で引き出したイタリアンはどれも絶品。イタリアンを少し重めに感じてしまう人もいるかもしれないが、全くそれを感じることなく、繊細な味付けで胃袋に心地よく収まった幸せなディナーであった。

翌朝目覚めたら横浜に到着。朝食ののち、下船となった。名残惜しい気持ちもするが、週末を利用した2泊3日のクルーズは、気軽に参加でき、リフレッシュするのにもちょうど良いクルーズだ。初乗船の人もいれば、飛鳥に何度も乗っている人もいて、A-styleはクルーズの魅力を凝縮した人気クルーズだということがよくわかる船旅であった。

ランチ

飛鳥Ⅱは3回目というイタリアンの日髙良実シェフ

展望台

会場をやさしい歌声で魅了した小野リサさんのライブ

日髙シェフによるスペシャルディナー

野菜のテリーヌ

前菜の野菜のテリーヌは春野菜がたっぷり

アクアパッツァ

名物「アクアパッツァ」は透明フィルムのプレゼンテーションも楽しく、香りもしっかり閉じ込められている

黒毛和牛のロースト

メインの黒毛和牛のローストは、話題の低温調理で中までしっとり柔らかい

モンブラン

デザートのモンブランはさまざまな食感が楽しめる


取材メモ

■取材メモ

A-style クルーズ〜春彩
日程:2019年4月12日(金)~14日(日)
コース:横浜~横浜
クルーズ代金:10万4000円(Kステート)~52万4000円(Sロイヤルスイート)
船名:飛鳥Ⅱ(郵船クルーズ)/総トン数:5万142トン/乗客定員:872人/乗組員数:約470人


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