朝6:00、スエズに入った。今日は、一日をかけて、スエズ運河を航行する。スエズ運河は、紅海の奥のスエズ湾と地中海を結ぶ、全長約163kmの海洋運河である。 運河の中ほどに、エジプト・日本友好橋がある。とにかく大きい。両岸のメインの支柱がそびえ、そこから両岸の彼方へ長い裾をひく。日本の技術力を実見した瞬間であった。今夜は地中海を航行し、明日早朝はアレキサンドリアへ寄港、上陸する。
著者紹介 小泉 澄夫 1934年生まれ。写真家、日本写真芸術学会会員、世界遺産フォーラム主宰。 「日本人の心」をテーマに風景写真を30年以上撮り続けている。ここ15年は、ヨーロッパ・北米大陸・中国を中心に世界各地の世界遺産の写真撮影や、講演活動、執筆活動を行っている。本フォトエッセイの連載は「2008年オセアニア・グランド・クルーズ」以来の2回目となる。 ■著書 「世界遺産ビジュアルハンドブック」