本年1月に郵船クルーズ社は丸の内から横浜みなとみらいのランドマークタワーへ引越しました。47階の事務所の窓から大桟橋が眼下に見える場所です。 世界一周クルーズの出発を控えた4月1日に撮影しましたが、ベイブリッジと赤レンガ倉庫を脇役にして女王のごとく堂々とそして華麗な飛鳥IIが見えました。世界のいろいろな港で美しい飛鳥IIを見てきましたが、母港横浜での姿もどこにも負けない美しさです。 「今頃大船渡への救援物資を船から降ろして、トラックに積み替えている頃でしょう」と近くにいた社員の人がつぶやくように言いました。大船渡は初代飛鳥時代から何度も寄港していて、飛鳥ともゆかりの深い港です。 飛鳥IIは世界一周クルーズ出発の前に被災地へのお見舞いの気持ちを届けたいのだろう。そう思いつつシャッターを押し続けました。
著者紹介 水島 和實 東北大学卒業。会社員を定年退職後に写真を撮り始め、桜、紅葉、滝などの風景を中心に撮影。2002年世界一周クルーズ、2003年アジアグランドクルーズ、2004年ハワイ・アラスカグランドクルーズ、2005年オセアニアグランドクルーズ、2006年アジアグランドクルーズ、2007年オセアニアグランドクルーズ、2008年世界一周クルーズ、2010年アジアグランドクルーズに「飛鳥II」写真教室講師として乗船。 本フォトエッセイの連載は今回で7回目となる。 ■写真集/ ■その他/ 「滝 永遠との出会い」 「ワンダーフォト」主催 ラビー八重洲写真教室講師