喜望峰へ行った感動は、今までに経験したことのないものです。それを表現すると、きれいではなく、山や滝を見たときの凄さとも感じが違います。 山々には大きな木はなく岩山です。低灌木しか育たない丘陵地が限りなく広がります。そしてはるか彼方まで、海岸線に続き、波が幾重にもなって打ち寄せています。その環境の中に、ダチョウ、ヒヒ、アンテロープ、シマウマなどが生息しているのも不思議な感じです。 広大な荒涼ともいえる景色で、その断崖絶壁の先端が喜望峰です。打ち寄せる波の彼方は南極です。ここはまさしく手付かずの自然です。この自然の底に流れるエネルギーに圧倒されるのでしょう。アフリカ大陸最南端、それは地球の端っこですが、パワー満ち満ちた所でした。
著者紹介 水島 和實 東北大学卒業。会社員を定年退職後に写真を撮り始め、桜、紅葉、滝などの風景を中心に撮影。2002年世界一周クルーズ、2003年アジアグランドクルーズ、2004年ハワイ・アラスカグランドクルーズ、2005年オセアニアグランドクルーズ、2006年アジアグランドクルーズ、2007年オセアニアグランドクルーズ、2008年世界一周クルーズ、2010年アジアグランドクルーズに「飛鳥II」写真教室講師として乗船。 本フォトエッセイの連載は今回で7回目となる。 ■写真集/ ■その他/ 「滝 永遠との出会い」 「ワンダーフォト」主催 ラビー八重洲写真教室講師