飛鳥IIは今朝早く、半島に連なるビル群を左舷に望みながらカルタヘナの港に着きました。カルタヘナはユニークな街で、新市街は弓なりに伸びる細長い半島に近代的なビル群がずらりと並んでいる一方、旧市街は16世紀以来の古風でカラフルな街並みが、堅固な城壁や要塞に守られて今に残っています。 きょうの筆者は「カルタヘナ半日観光」のツアーに同行しました。屹立するポパの丘の頂上に佇む教会から街を一望し、また旧市街ではバスを降りて45分ほど、ガイドさんの先導でゆったりと街を歩きました。ここはかつて数多の財宝をガレオン船でスペインへと運び出した場所で、奴隷貿易の中心地でもありました。 時計門、馬車広場、税関広場などを巡ってツアーの仕上げはラス・ボベダスへ(写真上)。横穴のような部屋が延々と連なる、往時の武器庫が土産店になった見どころです。アクセサリーや服、名産のコーヒー豆などを売っていて、どなたも思い思いにお買い物を楽しんでいたようです。
著者紹介 高橋 敦史 旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。国内温泉旅行から海外のバックパッカー旅行、リゾート、豪華客船などまで経験豊富。写真雑誌『デジタル写真生活』元編集長であり、同誌ではディレクションから撮影・執筆も担当、平易な解説で支持を得る。現在では機内誌や旅行雑誌での海外ルポや編集長業を中心に活動し、温泉宿や旅先写真術、エッセイなどの連載も。また、クルーズ写真家として雑誌『Cruise Traveller』『クルーズ』などへ寄稿、ナショナルジオグラフィック単行本『世界の船旅』に写真提供。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師を務め、以後ロングクルーズに乗船している。 上智大学文学部新聞学科卒、1972 年東京都生まれ。