タスマン海を荒れることなく航行して、飛鳥Ⅱは朝9時30分にミルフォードサウンド沖でパイロットを乗船させました。冷たく強い風が吹き、デッキに出る方は完全防寒対策をしていました。 ミルフォードサウンドはその峻厳さにおいてとても有名です。ミルフォードサウンドに入るとすぐに1000メートル級の山々が両岸にそびえ立ちます。山々が幾重にも重なり、頂には雪が見えます。雪は以前見た時よりも少ない気がしましたが、温暖化の影響はこの辺りまで及んでいるのでしょうか。 スピードを落とした飛鳥Ⅱはエンジン音もなくゆっくりと海面を進んでいきます。時々小型観光船や、ボートが通過していくのも見えます。今まさに世界の絶景の中に飛鳥Ⅱはいます。
著者紹介 水島 和實 東北大学卒業。会社員を定年退職後に写真を撮り始め、桜、紅葉、滝などの風景を中心に撮影。2002年世界一周クルーズ、2003年アジアグランドクルーズ、2004年ハワイ・アラスカグランドクルーズ、2005年オセアニアグランドクルーズ、2006年アジアグランドクルーズ、2007年オセアニアグランドクルーズ、2008年世界一周クルーズ、2010年アジアグランドクルーズに「飛鳥II」写真教室講師として乗船。 本フォトエッセイの連載は今回で7回目となる。 ■写真集/ ■その他/ 「滝 永遠との出会い」 「ワンダーフォト」主催 ラビー八重洲写真教室講師